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自家用機パイロットの楽しみ・喜び・苦悩・疑問・怒り・驚き等の情報をメインに書きますが、飛行機以外の仕事や趣味の話題も時々書きます。
左メニューのコックピットからの動画撮影は、今や自家用機しか出来なくなりました。やはり、シミュレーターと違った臨場感があります。

■大型機での被爆


 福島原発から半径30kmの円で飛行禁止区域を設定しても、実際30km の円は直接の放射線の事しか考えておらず、上空の風や雨などの気象状況での飛散が考慮されていない、と前の記事で書きました。
 また、その飛散状況はすでに初期段階で気象庁で把握しているものの、海外メディアのみへの提供であったこと、その背景には気象庁は原子力の専門家ではなく、データー公表による国民の反応を恐れたらしいという事が考えられます。 
 正確な飛散データーを公開し解説できるのは気象庁のような専門集団だけであり、専門家は真実の公開によってどのような反応があるか、は考えるべきではないと思います。

 → ドイツで公開されている放射性物質の飛散を分析した動画
 3/12〜3/17までの福島原発から飛散するヨウ素131の飛散シュミレーション

 この季節は上層では西風が卓越しているので、上の動画でも分かるように放射性物質は西風に乗って飛散すると考えられます。

2011.3.31 00:00Z

↑ 高度約18.000ftでの風

 現在でも止めるすべなく原発から放出されている放射性物質は、待機中のエアロゾルに吸着される形で運ばれると考えられます。
 エアロゾルとは、雲の発生に関わる中心となる雲核(うんかく:Cloud nucleus)と成りうる、陸上で舞い上がった砂埃(風塵)の粒子、火災の際に出る 煙の粒子、火山の噴火で出る噴煙の粒子、細かい海水のしぶきが蒸発した際に残る塩分の粒子(海塩粒子)、人為的に出される排気ガスに含まれる粒子などです。
 これらは飛行機が飛ぶような対流圏に存在しますので、動画の中で色がついた部分、つまり放射性物質を含んだ大気の中を飛行する際に、機内にいる人が被爆するかどうか非常に気になるところです。

 私が飛ばすような小型機は、ほとんど外気を取り入れながら飛んでいますので、つまり上記のような空域を飛ぶことは放射性物質の濃度によっては危険かも知れません。
 では、大型の旅客機の場合はどうでしょうか。 
 大型機は、与圧といって外気圧より高い気圧を客室にかけていますので、一見、外気と遮断されているようなイメージを持ちがちです。
 しかし、実際はエンジン部分から取り入れた外気を引き込み、フィルターを通した後で圧力をかけて室内に持ってきているだけです。
 つまり、乗っている人はすべて外の空気を吸っているのと同じです。
 
 わずかな救いは、外気を圧縮して客室に取り込む際に、水分を除去してから放出しますので、水蒸気や水滴についている放射性物質はある程度除去される可能性があります。

 この時期、航空機を飛ばす場合は風向きを十分に考えたルート選択が必要かもしれません。
 
※ 以下、この件に関する友人の大型機整備士のコメントです。

『大型機の与圧はエンジンのコンプレッサー中段と後段からエアをブリードし、その 高温高圧のエアをレギュレート、クーリングして使っています。同時にクーリングの強さを調整し、客室のテンプコントロールしています。
なので、大気中に放射性物質があると機内に取り込まれます。B-787は別な方法で与圧及びテンプコントロールしますので、その心配はなくなります。
ちなみに、オゾンについてはオゾンコンバーターを使用しますので客室には取り込ま れません』



posted by キャプテン101 at 23:06 | Comment(0) | キャプテン飛燕のフライト記>日記
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